冬山合宿での休憩写真(八ケ岳にて)
山から遠ざかって久しいが、雪の降った日、昔の冬山合宿時のスナップ写真を引っ張り出して感慨にふけった。2,3 日前に CATV で、山岳救助隊員が主人公のアニメが原作の映画を観て、どんなに練達の登山家でも過酷な自然条件の下では遭難する可能性があるのに、自分のためであれ、救助のためであれ山に向かう人間の営みの不思議さを思った。山の魅力(魔力か?)のなせるところかもしれない。登山などのスポーツだけでなく人間の社会活動には事実として事故等のリスクは避けられない。何事であれ、〈準備を尽くし、注意を怠らないように努めても事故に遭遇するリスク〉は残り、それを受容してでも立ち向かうのは、人間が生きていくということの一面かもしれない。思い返すと登山でのヒヤリ事故も多く経験しながら人生の老年期を迎えられたことを感謝し、リスクと付き合うすべを若い人たちに伝えていきたいと思う。
撮影:宮崎隆介(JRMN 会員)