すすきの原


すすきの原【11月17日、於 兵庫県神崎郡神河町川上】

 秋の季節になって〈すすき〉を見てみたくなった。

 大阪に住んでいた当時、遠出にはなるけれど、それでも一番身近な奈良のすすきの名所、曽爾高原まで出かけた。そのころ作っていた〈スキーと山のサークル〉(さわらび)の仲間とテントを担いで月見としゃれこんだ。
 30になった節目の年の誕生日には、岐阜県の〈ひるがの高原〉へ一人でビバーク(野営)山行を行った。セピア色一色のすすきの世界に包まれて、深々(しんしん)と更けていく夜空を見上げながら目を瞑ったのが思い出される。
 姫路から手近に行けるすすきの名所が砥峰(とのみね)高原である。気軽な身分をさいわい、一人でさっそく出かけた。曽爾高原に劣らず、広々としたすすきの〈原〉である。
 平日でもあり、そんなに人出もなく、ゆったりとした気分で、散策とはいうものの、それでも結構歩き回って命の洗濯をした。

【参考】
〈すすき〉が一面に広がる曽爾高原
《奈良県宇陀郡曽爾村大字太郎路(室生赤目青山国定公園第一種特別地域内)》
  10月上旬~11月下旬
 約40ヘクタールある曽爾高原がススキで覆われている。9月中旬に穂が出はじめ11月下旬
 金色に染まる。昼間はまぶしい太陽の光を受け、銀色の波となってうねり、夕暮れには金の波となってゆれる
 景色は、力強く、限りなく優しい表情を見せてくれる。

 

撮影:宮崎 隆介(JRMN 会員)