ミンジャ(水屋)

ミンジャ(石川県白山市白峰地区)

〈ミンジャ〉とは漢字から正面の建物のことと勘違いするかもしれないが、手前中央の水路のことをいう。白山のふもと、山深い地区の飲料用に江戸時代初期、地元の土豪が苦心して 1 キロ上流の川から用水路を引き、住まいの周囲に配置したものである。昭和 31 年に簡易水道ができるまで 300 年余り村人の生活用水として使われていた。その後冬季の排雪施設「流雪溝」に転用され、現在も活用されている。
水と暮らしのかかわりは地下水(湧水)の豊富な地域や川べりの人の住むところで自然の風物詩となっているところが多いが、ここでは生きるために苦心した努力の跡として人に訴えかけるものがある。
(参考資料:白峰観光協会パンフレット)

撮影:宮崎隆介(JRMN 会員)