駅ホーム設置ベンチの向き変更措置(JR 播但線福崎駅)
先日所用があって JR 播但線福崎駅で乗降した折に見かけた情景である。いつだったか酔ってベンチに座っていた人が、電車の近づく気配に立ちあがり、寝ぼけまなこ(と思われる状態)でそのまま直進し、ホームから転落するケースが多発し、その対策としてベンチの向きを変える工事が進められているとの報道を見たことがある。
インターネットで調べたところ JR 西日本安全研究所と大阪市交通局が共同で駅設置防犯カメラの映像から酔客の転落例を分析し、酔客も含めたあらゆる転落事故を防ぐには根本的には防護柵の設置だが、すぐには全部が全部そうはできないので、酔客対策の一つの方法として「ホームに設置されたベンチの向きを従来の線路に平行から、線路に直角に変更する取り組み」を 2013 年から始めたようだ。
ホームの幅が狭いところでは線路に平行にせざるを得ないので向きを反対(線路側に背を向ける)にした駅もあるそうだ。
JR 西では現在「安全考動計画 2017」として具体的な数値目標を掲げて 2013 年から 5 年計画で〈「安全・安定輸送を実現するための弛まぬ努力」「リスクアセスメントのレベルアップ」「安全意識の向上と人命最優先の考動」「安全投資」の4つの柱に重点的に取り組んで〉いるという。
リスク対策は小さなことの積み重ねが大事だと改めて思う。
撮影:宮崎隆介(JRMN 会員)